チーズ工房を始めたいんだけど、どんなチーズバットがあるのかよくわからないのよ…
こんな悩みにお答えします。
美味しいナチュラルチーズ作りには欠かせない装置の一つで、代表的な5種類を紹介します。ぜひ本記事を参考にしてください。
JCA2020にて銀賞を受賞した「丹波チーズ工房」6年目の私がお伝えします。自身の使用するチーズバットも紹介します。
チーズバットとは
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チーズバットとは、牛乳の温度管理をしながら、発酵・凝乳・カッティング・ホエー抜きなどの様々な製造工程を行う装置です。
構造はいたってシンプルな二重なべで、外側にお湯や蒸気を入れて温度管理をします。
生乳の殺菌は「殺菌機」で行うのが一般的ですが、ウチではこのチーズバットで低温殺菌も行っています。
小さなもので10L、大きいもので5000Lのバットなんてのもあるようです。
国内でも40Ⅼ~1000Ⅼまで各工房ごとに使うバットはそれぞれです。
チーズバットの代表的種類
国内工房でよく導入されている5種類のチーズバットを紹介します。
ステンレスバット円型
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国内チーズ工房ではこの円形が一番よく見かけます。
カマンベールや、モッツァレラなどの製造に最適なバットです。
大きさも40Ⅼから100Ⅼ・200Ⅼと比較的安価な点も魅力です。
ステンレスバット角型
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ゴーダ、チェダーなどのハード系チーズの製造に向いているのが角バット。
カッティングを均一にしやすく、チェダリングにも最適です。
ステンレスバット楕円型
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中規模から大規模工房向けのチーズバットです。
私たちのような小さい工房には縁のないバットです(笑)
チーズ用の銅なべ
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ヨーロッパの伝統的製法でよく使用される銅なべ。
なべ底に薪をくべて、天然の火力を熱源として製造される工房もあるようです。
「銅なべで作ると美味しくなる」といわれています。
調理なべ
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実はバットではなく普通のなべでもチーズは作れるのです。
上の写真は、かつて私が遊びでやっていたチーズ製造の様子です。二重なべで湯煎しながら保温していました。
20Ⅼや30Ⅼのなべで、チーズ工房を立ち上げることもできるかもしれませんよ(笑)
私の使うチーズバット
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私は100Ⅼのステンレス角バットを使っています。
業界では信頼の厚いニチラク機械さんで作っていただきました。
使い始めて6年目ですが、毎回ピカピカに磨き上げて大切に使っています。
チーズバットの選び方
「種類はわかったけど、何を選べばいいのかわからない!!」
という方はこちらの記事をどうぞ。角バットを選んだ理由も書いています。
![](https://www.tambacheese.com/wp-content/uploads/2021/01/cheese-3569958_1280-320x180.jpg)
まとめ
![](https://www.tambacheese.com/wp-content/uploads/2021/01/cheese-2785_640.jpg)
今回は代表的なチーズバットの種類を5つ紹介しました。
とはいえ最後は普通のなべでしたが(笑)
これからチーズ工房を始めたい!という方は、お問い合わせフォームより気軽に質問いただけると嬉しいです。一緒に日本の酪農文化・ナチュラルチーズ文化を盛り上げていきましょう!
以上です。